自己完結


みなさんには、自己完結の傾向がありますか?
それとも、自己完結型の人が周りにいますか?

自己完結とは、全部自分で答えを出そうとするという意味を持ちます。
自己完結には、自立心や決断力といったポジティブな側面もあります。
しかし、自己完結には、ネガティブな側面もあるのです。

でも、私、自己完結しようとして、失敗してきました。
相手の答えも、自分で出そうとしました。

ある知人との間で起きた話です。

その人は、日によって、挨拶したり、無視したりするのです。
すごく明るく声をかけてくれる日もあれば
びっくりするぐらい素通りしていくこともあり
私は一喜一憂し、振り回され、悩んでいました。

私自身、父親の無視や、学生時代の仲間外れの過去の痛みがうずき
「私は嫌われているのかな」
「相手にとって、私は傷ついてもいい存在って、思われてるのかな」
「相手は気分のむらの激しい人なのかな」
と、ぐるぐると考えては、落ち込みます。

相手のことを考えているようで、自分の傷ばかり見ていました。
その人のことが嫌いになりかけていた頃、その人が明るく声をかけてきました。

「私、視力がものすごく悪くて。コンタクトレンズしないと全然見えないんです。眼鏡したらいいんだけど、どうも眼鏡すると頭痛がして、失礼があったらごめんなさい」
と、言ってきたんです。

あぁ、そうか。
その人の態度のむらは、気分じゃなかったんだ。
単に、視力が悪いんだ。

ものすごくほっとしたのを覚えています。



自己完結の人は、相手とコミュニケーションをせず答えを出す


自己完結の人は、自立しています。
自分で答えを出します。

でも、相手とコミュニケーションをせずに答えを出そうとします。

私も、相手は
「こう思っているんじゃないかな?」
「いや、でも、あんなふうに思ってるんじゃないかな」

私も、一生懸命考えて、こねくり回しました。そして
「きっとこうだ!」
と、脳内で答えを出してみたりしました。

でも、相手の気持ちを聴かなければ、それが合っているのかどうかわからないのです。

だって、相手の答えは、相手のなかにしかないからです。

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自己完結の人は、本当は傷つきやすい


「相手に聞けばいいのに、聞かない、聞けない」
という自己完結の人は、どのような心を持っているのでしょうか。

自己完結の人は、実は、本当は傷つきやすいタイプなのかもしれません。
そして、自分以外の存在を、「信頼するのが怖い」のかもしれません。
その結果、相手に聞けばいいことを、自分で考えて答えを出すという自己完結している可能性があります。


そのとき、
「こんなことを聞く自分はだめだ」
「こんなこと聞いたら、嫌われるんじゃないか」
「相手に聞いたときの言動で、自分が傷つくんじゃないか」
など、傷つきやすさを抱えていることがあります。

人によっては、自分を守ろうと防衛するために
「自分が考えたら、答えは出るはず」
と、過信状態に陥ったり、プライドが高くなっていったりします。

人に無関心になったり、興味がない自己完結のタイプの方もいるでしょう。
でも、どこかで
「人」
というものから距離をとりたいほど、根っこには、
「傷つきやすさ」
というものが、あるのかもしれません。

傷つきやすさは、傷を作りやすい



傷つきやすさは、新しい傷を作りやすいです。
コミュニケーションをとらないと、相手の気持ちがわからないからです。

相手の気持ちを聞かずに、自分で答えを出して、行動する。
自立していると言えば聞こえがいいです。
でも、本当の相手の気持ちは、聞かないとわからないことも多いものです。

私の自己完結による失敗は、傷つきやすさから新たな傷を増やしていました。

でも、相手とコミュニケーションをとれていたら、私は新たな傷を増やさず、相手に振り回されることなく、相手のことばかりあれこれ考え、エネルギーも時間も費やさずにすんだのです。

相手に振り回され、私もよそよそしい態度をとったら、私も、相手を傷つけかねません。

傷つきやすい私たちに、一番伝えたいこと

傷つきやすい私たちに一番お伝えしたいことは
「相手に聞いた方が、自分も相手も、傷つけずにすむものかもしれません」
ということです。

自己完結型の人への特効薬は、コミュニケーションをとることです。
言葉にすると一行ですが、やってみるのはなかなか難しいものです。

だとしたら、意欲を持ってみませんか?
「本当の気持ちをコミュニケーションしたい」
と、願うこと。

願い続けること。
そして、小さなこと、簡単なことからチャレンジしてみませんか?

自分の脳内で出した答えが合っているか、相手とコミュニケーションしてみる。
できそうな相手、チャレンジしやすい環境から、勇気を出して見ませんか?

相手に直接聞けない場合は、相手以外の人とコミュニケーションや相談してみてもいいのかもしれません。
「私、この出来事に、こう思って、こう答えを出したんだけど、どう思う?」

相談してみるのもおすすめです。

相談相手も、もしかしたら

「やっぱり相手に聞かないと、わからないんじゃない?」
と、答えるかもしれません。

そのぐらい、自己完結せず、相手に聞く意欲を持ってみることは大事なのかもしれません。

✅相談する相手が見つからない
✅プロに聞いてみたい
✅コミュニケーションをとるために背中を押してほしい

など

ぜひ、カウンセリングもご利用もお待ちしております!


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